Concept

アフリカから屋久島へ:
健康とウェルビーング

屋久島の太古の森に初めて足を踏み入れた時のことは今でも鮮明に思い出されます。それは、雄大な時間の流れと共に、自分自身が解き放たれ、まるで深い深呼吸した後の安心感がありました。

屋久島の森は、人の気配もほとんどなく、また特別な生態系を持っているからか、生命力に溢れていて、私たちが森に入り自然と触れ合った後は、疲れるどころか、元気をもらう日々でした。

最近では、森林浴の医学的効果の研究が進んでおり、自立神経のバランスを整え、ストレスを軽減するだけでなく、免疫を高めがん細胞を攻撃する働きなどの結果も実証されています。つまり、ただなんとなく気持ちいいだけではなく、心身へのプラスの影響がエビデンスとして分かってきているのです。

屋久島の森に魅了されて以来、年に数回屋久島を訪れ、長い時には2か月の間滞在しながら子供たちと自然や森の中で時間を過ごしてきました。

ちょうどその頃、私は、グローバルヘルスの専門家・コンサルタントとして10年間働いた会社を2018年に退職しましたが、それ以前も含めると20年もの間、アジアやアフリカ諸国で国際協力の仕事に携わってきました。

国際保健の専門家として、公衆衛生や予防保健、ヘルスプロモーション(健康促進)事業など、医療体制が脆弱な地域に住むお母さんや子供達の健康を守る様々なプロジェクトに関わり、またそれらサービスを提供する人材の育成にも携わることで、いつもこれらの国々に住む人たちと共に【Our Health(私たちの健康)】について考えてきました。

しかし、国際協力の潮流の変化や家族ができたことで私自身の人生のステージも変わってきたことから、退職後は大きくアプローチを見直す必要性を感じ、それ以来真摯に自分自身と向き合いながら、

 私たちの【健康】の先に何があるのか、

 私の子供達やこれからの世代の世界はどうなるのか、

 私には今何ができるのか、

について今日まで想い巡らせてきました。

健康とは

世界保健機構(WHO)は、【健康】とは、

Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity

世界保健機構(WHO)

(健康とは、病気ではないとか、弱ってないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが 満たされた状態にあること)

と定義しています。

また、看護理論家のナイチンゲールは、【健康】とは、

Health is not only well, but to be able to use well every power we have

(健康とは、単に良い状態を言うのではなく、私たちが持つすべての力や能力を十分に活用できる状態を指す)

と述べています。

また、医療技術が進歩したことにより、平均寿命が延び、疾病構造は、感染症などの急性疾患から生活習慣病含む慢性疾患に移行したため、健康の基軸が、病院が行う高度医療から地域や個人が取り組む予防活動や生活・環境改善が活動の中心になってきました。

そのため、単に疾病を治すのみならず、健康な人もさらに健康をつくるウェルネス(Wellness)の時代がやってきています。

健康増進を個人の生活改善のためだけでなく、健康をサポートするための環境整備も重要な視点なのです。

ウェルビーング (Well-being)

こうした背景から、私たちは、豊かな生き方や個人や社会レベル共に満たされた状態であるウェルビーング(Well-being)の状態、さらにその先に人間として生きる意味や生きる目的を追求できる状態も【健康】と捉えることができます。

そこで見えてきたのが、
本当の意味で豊かな生き方や、個人・社会レベル共に満たされた状態であるウェルビーング(Well-being)を実現するために、まず大切なのは、すでに私たちは、これを実現するための能力やポテンシャルはすでに自身の内側に在ることを知ることが大切であること。

また、自分の外のものだけで埋めつくすのではなく、自分の内側から自身が満たされ、それがあふれ出てきて初めてその状態が可能になり、自分らしさや豊かで美しいと思える生き方ができるということ。

そう、何をするのかではなく、自分自身どう在りたいのか(Beingの状態)ということ。

言い換えれば、私たち一人一人に本来備わっている生命力でありまた自然治癒力を取り戻していくことで、私たちは本当の意味で満たされたウェルビーングの状態になり、私たちの秘めた才能やエネルギーが活かされるのではないでしょうか。

なので、より良い身体の健康である【ウェルネス(Wellness)】はウェルビーングの手段になります。

日本は森林浴の発祥の地として知られており、これまでも森林浴は身近なものとして捉えられてきました。また、今や世界でも静かな森林浴ブームが始まっています。

屋久島には、今も手つかずの大自然とそこから生まれた自然の恵みが残っています。その太古の森や自然の中で時間を忘れてゆっくりと浸ることで、深いところから自身のチューニングが始まっていきます。

私たちが提供する森林セラピーは、ウェルネスプログラムの大きな柱として、一人ひとりの中にウェルビーングな状態をもたらすことを目的としています。

屋久島の森で「五感」がつながる体験
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